ヒデカズです。

英語試験をめぐる文部科学大臣の
「身の丈」発言問題が話題になっています。

ですが現実は、
経済格差=教育格差となっています。

私が住んでいる鹿児島の様な地方なら、
さらに地理的格差も上乗せされる、
というのが実態です。

京都大学の准教授である森口佑介氏が、
「経済格差が、子どもの脳の発達に
影響を与えるという厳しい現実」
と題する研究成果を発表しました。

私も幼い子供を持つ一人の親として、
とても興味深い内容でした。


1.経済格差が影響を与える子どものスキル

森口佑介氏は、
発達心理学・発達認知神経科学を専門としていて、

『おさなごころを科学する 進化する幼児観』、
『わたしを律するわたし 子どもの抑制機能の発達』
などの本を出版しています。

森口氏は、子どもの心の発達の専門家として、
子どものときに発達させる様々なスキルが、
子どもの未来にどのようにつながるか、
に関心を持ってきました。

森口氏はそうした研究のなかから、
経済格差が子どもの「脳の発達」に影響を及ぼす、
という研究の成果を今年発表しました。

子どもは成長に伴い、
様々なスキルを発達させていきますが、

森口氏は、家庭の経済格差が、
ある重要なスキルを直撃すると言っています。

それが「実行機能」というスキルです。

「実行機能」とは、目標に向かって
自分をコントロールする力のことを指します。

例えば、ダイエットという目標のために
食べたいものを我慢する力です。

目標を達成するために、
柔軟に頭を切り替える力も
「実行機能」というスキルです。

「実行機能」は、
3歳から6歳頃にかけて
大きく成長するとされています。

子どものときの「実行機能」は、
その後の学力や友人関係、問題行動、

さらには、大人になったときの収入、
社会的地位、健康、犯罪歴などと関連する、

という研究成果が
ニュージーランドやイギリスなどから
発表されています。

2.実行機能の特徴

「実行機能」は、
子どもの未来の可能性を広げる能力と言えます。

つまり「実行機能」は、
人生にとって極めて重要な意味を持つと言えます。

ところが「実行機能」は、
子どもが育つ環境によって、
その発達に影響が生じやすい、

すなわち、
家庭の経済格差が直撃するのが
「実行機能」というスキルだ、
と森口佑介准教授は言います。

あるアメリカの研究で、
家庭の経済状態が子どもの様々なスキルの
発達に影響を与えるかを調べています。

その時に調べられたスキルが、
子どもの視覚認知、空間認知、記憶力、
言語能力、そして実行機能です。

この研究の結果、
視覚認知、空間認知、記憶力のスキルは、
経済格差の影響をあまり受けませんでした。

一方、経済格差の影響を強く受けたのが、
実行機能と言語能力でした。

人生にとって重要な意味を持つ、
と言える「実行機能」は、
脳の前頭前野の発達に関連があります。

前頭前野の発達はストレスに対して極めて弱い、
ということが動物実験などから示されています。

そして、貧困の家庭においては、
そうではない家庭と比べて、
子どもは生後半年頃から
精神的ストレスを抱えやすいそうです。

3.所得が与える影響

アメリカの研究によると、
貧困の家庭の子どもは、
小さい頃から精神的ストレスを抱えやすく、

ストレスは前頭前野の発達に
良くない影響を与えるから、

脳の前頭前野の発達に関連する、
「実行機能」にも良くない影響を与える、
という内容になっています。

そこで、森口佑介准教授は、
3歳から6歳の幼児を対象にテストを行い、
経済格差が前頭前野の発達に及ぼす影響を調べました。

森口氏のテストの結果、
低所得家庭の子どもは、
「実行機能」のテスト中に
前頭前野を活動させていませんでした。

それに対して、中・高所得家庭では、
前頭前野の活動が認められました。

つまり、前頭前野の発達に
経済格差が影響していることが明らかになったのです。

しかも、その影響は、
就学前という早い時期から既にみられました。

4.幼児期の精神的ストレスとは

森口佑介准教授のテストの結果、
低所得家庭の子どもは、
「実行機能」のテスト中に
前頭前野を活動させていませんでした。

アメリカの研究と重ねると、

低所得家庭の子どもは、
精神的ストレスを抱えやすく、

その為に、
人生にとって重要な意味を持つと言える
「実行機能」のスキルの発達に良くない影響を及ぼす、
と言えます。

子どもが抱える精神的ストレスとは、
虐待やネグレクトはもちろん、
夫婦喧嘩や、子どもに体罰を与えることが、
子どもにとっては強いストレスになります。

「しつけ」についても、
親子の触れ合いを大切にし、
一緒に絵本を読んだり、工作などをして、
楽しい時間を過ごす「共有型しつけ」と、

その反対に、
「子どもをしつけるのは親の役目。
悪いことをしたら罰を与えるのは当然だ」
と考える「強制型しつけ」があります。

そして、所得が低い家庭だと、
どうしてもゆとりがなく、
「強制型しつけ」になりやすい、
というのも子どものストレスの
原因になっていると言えます。

5.言語能力の発達に必要なこと

アメリカの研究では、
経済格差の影響を強く受けたのが、
お伝えしてきた「実行機能」と、

もう一つが「言語能力」でした。

「言語能力」については、
お茶の水女子大学名誉教授の内田伸子氏が、
「しつけ」の視点から、
興味深い調査結果を出しています。

先ほどお伝えした、
「共有型しつけ」と「強制型しつけ」は、
内田氏の調査結果から引用しています。

内田氏は、発達心理学、認知心理学を専門とし、
NHK「おかあさんといっしょ」の番組開発に携わり、
「こどもちゃれんじ」の監修も手がけています。

内田氏は、日本、韓国、モンゴル、ベトナムの
3、4、5歳児を対象に、
各国3,000名の子ども一人ずつに個人面接を行い、
読み書き、語彙の調査をしました。

そしてこの子たちが小学校に上がるまでを追跡しました。

内田氏の調査では、
「共有型しつけ」の家庭では、
子どもの読み書き、語彙得点が高くなりました。

反対に「強制型しつけ」をしている家庭の子どもは、
どちらも得点が低くなりました。

shitsuke
【引用】「日本の子どもの育ちに影を落とす 日本社会の経済格差」/ 公益財団法人日本学術協力財団

所得が低い家庭だと、
どうしてもゆとりがなく、
「強制型しつけ」になりやすいと思います。

ただ、所得が低くても
「共有型しつけ」を行う家庭では、
子どもの得点は他の家庭と同じく、
どちらの得点も高くなりました。

逆に、高所得層であっても、
「強制型しつけ」を行う家庭では、
どちらの得点も低くなりました。

子どもの「言語能力」のスキルの発達には、
親が心に余裕を持って、
「共有型しつけ」を行う事が重要だと言えます。

6.子どもの発達の格差問題の対策

子どもの発達に格差が起こらない為に、
子どもが強いストレスを感じない
家庭環境を作ることが重要です。

その基本は、安心できる親子関係です。

経済的に問題を抱えていても、
親子関係がしっかり安定していて、

子どもが安心感・安全感を感じることができれば、
「実行機能」の発達には問題が起こりにくい、
と森口佑介准教授は言っています。

この様な話題になると、
その責任を母親にだけ背負わせる風潮がありますが、
それは間違いだ、と森口氏は断言しています。

母親であろうと、父親であろうと、
さらには祖父母であろうと、

信頼できる大人としっかりとした関係を
築くことができればいい、
と森口氏は言っています。

子どもの脳の発達に良い影響を与えるには、
親をはじめ、周りの大人に、
心の余裕が必要だと言えます。

たとえ低所得でも、心に余裕があれば、
子どもの発達に悪い影響は与えにくい、
と言えます。

ですが、ある程度の余裕のある所得がないと、
毎日毎日、心に余裕をもって
子どもと接するのは難しいと思います。

所得が低いのに、子どもの前でだけ
無理を続けるのは、長続きしませんし、
ストレスになると思います。

我が家では、私も妻も、
子どもと一緒に絵本を読んだり、
工作をしたり、料理をしたりします。

親子で楽しい時間を過ごす
「共有型しつけ」が出来ていると思います。

親バカの勝手な見方と思うでしょうが、
おかげで私の息子は、
とても良い成長をしているようです。

心からの余裕、心からの笑顔、
心からのゆとりを持ち続けるには、
やはり所得にも余裕がある方が良いと、


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